第139章

木下森たち数人は現場を離れ、夏目太郎の指示の下、車を捨てて近くの遊園地へと逃げ込んだ。

 ここは人が多く、身を隠すには絶好の場所だった。

 夏目太郎はこの場所に来たことがあり、勝手知ったる様子で進んでいく。

 アルバイトで着ぐるみに入っている人たちを見つけると、夏目太郎は素早くお金を渡し、着ぐるみを三着調達してきた。

「兄ちゃん、おじさん、早く着て」

 木下森が尋ねる。「どうして家に帰らないんだ?」

 この時間があれば、十分に逃げ帰れるはずである。

「安全じゃない」と夏目海人が答えた。

 彼は本当のことを言わなかった。もし本当に追手が仇敵であった場合、丹羽家まで誘導してしまえ...

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